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探検こそが、人生を彩る

10月14日放送のプロフェッショナル仕事の流儀は「探検こそが、人生を彩る」というタイトルで、幻のチーズを作るチーズ農家、吉田全作さんの話でした。

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吉田さんは北大の農学部に進学するのですが、勉強はあまりせず、探検部の活動に終止します。卒業後、農協関連団体に勤務したものの、デスクワークがいやで、悶々とした生活を送っていた時に、「暮らしの手帖」に載っていた、フランス・ノルマンディー地方でチーズを手作りする老夫婦の紹介記事を読んで興味を抱き、脱サラして郷里の岡山で酪農とチーズづくりに取り組みます。

将来を見通せてしまうサラリーマンの道ではなく、未開の道に踏み出すことこそが吉田さんにとっての人生の「探検」だったのでしょう。そう考えて歩み始めた苦難の道が、吉田さんの人生に彩りをもたらしているのです。

自ら牛を育て、その搾りたてのミルクだけを使う。増産の求めにも一切応じず、家族で作れる量だけを作り続けている。そして、家族との生活や団らんも大事にしています。

どの牛のミルクか、乳酸菌の状態はどうか、気温や湿度は・・・など、その微妙な違いを考慮に入れて作り方を変えます。その様子に驚嘆、ここに本物の職人がいたという感じです。

吉田さんは、そうしたことが「豊かさ」ではないかと言います。お金のためではなく・・・。

プロフェッショナルに登場する人たちに共通していることは、「信念の強さ」であるような気がします。仕事に取り組む姿勢が少しもぶれていません。

吉田さんは、探検で学んだことを、今も胸に持ち続けているといいます。それは「山で迷ったときは、楽に思える下りを選ぶのではなく、遠回りだとしても尾根まで登る」ということです。

ですから、未経験で飛び込んだこの世界は失敗の連続でしたが、決して楽な道には逃げなかったそうです。そして「人生の岐路では、必ず面倒くさい道を選んできた。面倒なことは誰もしないし、より多くのヒントが転がっている」「味は、すべての作業の積み重ねで決まる」と言うのです。

私には耳の痛い言葉ですが、たしかにその通りだと思いました。凄い人がいるものです。
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